■2009年12月の「絵てがみコラム」
 

つい最近気がついた。マンションの玄関を開けてふと横を見ると共用の廊下の先、赤い夕焼けに包まれた景色の中にどど〜〜んと富士山が!駅前のビルが邪魔して富士山が見えるなんて思ってもみなかったけど、予想した方角とはかなり違っていた。そ〜かこっちが西側、見事に富士山が見えるではないか!
寒い朝にも雪をかぶった楚々とした姿を見せてくれ、良く晴れた日でも日中はモヤって見えない。そして夕方再び姿を見せてくれることが多いようだ。日が落ちる4時半から5時ごろ仕事の手を休めてちょっと玄関のドアを開けて富士山チェック!きれいな夕焼けの中の姿はどっしりと格別。黒く重々しい。去年の今頃は彼の病室で暮れなずむレインボーブリッジや汐留のビル群のなかに沈む陽を毎日眺めていたな〜と、しみじみ思い出しちゃいます。去年とは違う夕焼け、違う景色です。
引っ越した後の 様子を毎週の絵てがみコラムを見て私の日々の暮らしを察してくださり、メールやお便りをたくさんいただいています。「元気そうで良かった」「前向きな姿勢いいことです!」「勝手に日当たりの良い部屋で絵を描いている姿を想像しています」などなど……ありがとうございます。本当に日当たりの良い部屋でぬくぬくと過ごしております。
今年は喪中のため年賀状などのご挨拶状を遠慮させていただいておりますが、この場を借りて一言お礼を。みなさんから頂いた温かなお気持ちに心から感謝いたします。来る年がみなさんにとっても、私にとっても少しでも良い年になることを願っております。
来週は一回、絵てがみコラムをお休みいたしますが、また引き続き来年もよろしくお願いします。どうぞ、良いお年を〜!

P.S. クリスマスにケロケロワールドNo.351〜360までアップしました。
今回も個性派ぞろい!たくさんのケロプレゼントをありがとう!!!!!

 

 
 
 

先週の土曜日、前日の冷たい雨がうそのように晴れ渡った大安吉日。妹と二人久々に晴れの席に出席した。家族ぐるみで20年来の付き合いのある家族のご子息の結婚式だ。
滝の流れる庭が自慢の結婚式場、橋のたもとに新郎がたたずみ丘の上の教会から神父さんが花嫁を迎えに来て新郎のもとへ導く…という演出。ほ〜〜〜!なんだか韓流ドラマで見たようなシーンだが冬晴れの澄んだ空気の中、すがすがしい気持ちで花嫁の列のうしろに続いた。披露宴も若い友達中心の賑やかなものでキャンドルサービスやケーキ入刀とスタンダードな演出で進行したが来賓挨拶も双方の友人ひと組ずつで余興のカラオケなども全然なかった。新郎の父親がカラオケ好きなのはみんな知っていたけどきっと、マイクを握ったら放さないだろうな…と息子が一番知っているってことかな?シンプルだけど気持ちの良い楽しい結婚披露宴だった。
結婚式場のロビーは大きなクリスマスツリーが飾られ華やかにイルミネーションがきらめいていた。次々に現れる他の花嫁さんのドレスなどを品定めしながら、久々にめかし込んだおめでたい姉妹は新郎新婦そっちのけでツリーの前で自分たちの写真を何枚も撮って12月の大安吉日を楽しんだ。

 

 
 
 

ちょっと大人っぽいラグジュアリーな夜が降って来た。8年前雑誌主催の旅行が縁で知り合った素敵な女友達とその時のスタッフの方々と、今でも良いお付き合いが続いている。その中の一人の還暦を祝して丸の内の新しいブルックススクエアでシンガポール料理をひとしきり楽しみ、還暦祝いのお礼にとバカラショップ直営のバーに招待していただいた。
クリスマスイルミネーションもきらめく丸の内の夜。超有名なガラスのバカラショップの地下の洗練された静かなバー。ドキドキわくわく!こんな機会でもないとなかなかまじかに見たり手にすることもなく暮らしの中にグラスの一つもないけれど実際にそのグラスで飲んでみることができるってとってもストレートなことだと思う。バカラにとって世界初のことらしいけど考えてみれば器として見た目にきれいだな〜ということ以前に使ってみてどうか…ってとても大事なことですよね? 実際ケースに並んでいる姿よりずっと重くがっちりしたたくましい印象で、カットが深く、口当たりのガラスの厚みが心地よい。真っ赤な大きめのコースターに良く似合うグラマラスな美女という感じだ。
みんなは静かにはじけるシャンパンを好きなシャンパングラスを選んで注いでもらい。私は残念ながらアルコールが苦手なので「旬の果実のノンアルコールカクテル」をいただいた。きれいなバイアスストライプのゴブレットに大きな氷が一つ。その氷を覆うように、とろ〜り優しいアイボリーカラーのル・レクチエ(西洋ナシの一種)の果汁…。上品な甘さにうっとり…。
オッと危ない!夢から覚めた時間切れのシンデレラのように私は終電間際の地下鉄に飛び乗った。

 

 
 
 

引っ越しの際、中途半端な食器棚やワゴンなどを思い切って処分して来た。しかし段ボール箱の上でレンジを使うのは危険だし、一人暮らしとは思えないほど食器もいっぱいあるので、また食器棚を買ってしまった。やっぱりシンプルに暮らすのは無理なようだ。
今時人気の大型北欧インテリアショップやお値段以上〜の結構お値打ちの家具や日用品を扱う店でテレビ台とかデスクチェアとかレンジや炊飯器を置けるキャビネットとかなんやかんやとまとめ買いした。というのもなんだか安いのです。もちろん企業努力も大きいんだろうけどこれがデフレスパイラル?と思うほど安い。
ただし全部自力で組み立て式!これだけ全部一人で組み立てると手のひらにドライバーだこができそうなくらい…。かなり大変な力仕事だし説明図が解り辛く投げ出したくなることもしばしば。割と器用な方だと思っていたのになんだか台形の食器棚になりそうになったり、所要時間の目安の2.5倍かかっていてもまだ完成しなかったり。本当にみんな、上手に組み立てられているの〜?だって学校でシステム家具の組み立て方なんて習わなかったでしょ?そして説明書の最後に「お二人での作業をお薦めします」と書いてある!
ブチ切れそうになりながらもなんとか完成!妹が縫ってくれた北欧デザインのクロスを食器棚の上に掛けて北欧食材の売り場で見つけた「リンゴンベリー」のジャム(甘酸っぱいコケモモのジャム)を塗ったトーストを食べて…マイルームの一部が北欧化している。ちょっとだけね。

 

 
 
 

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