■2016年10月の「絵てがみコラム」
 

悪戦苦闘して入稿にこぎつけたカレンダーも出来上がってきて、いよいよ袋詰め。個展用の作品もほぼ額装に出して、自力でできる小作品のまとめに入っている。
果物の絵をもう一点描きたくなって、はて?冷蔵庫には何もなし。そういえば、今年まだラ・フランスを食べていないな〜洋梨美味しいよね。たしか洋梨だけの写真集を持っていたな〜と本棚をチェック! すぐに見つかった。マニアックな写真集「Pears」久しぶりに見直してフォルムや色や微妙な質感に刺激を受けて一気に筆を走らせる。ひょうたん型の茶色っぽい、まさに「洋梨」。それには様々な品種や、その実った木々の姿、籠に盛られたフォトジェニックな姿、洋梨を使った料理まで紹介した美しい写真集だった。いつ買ったんだっけ? かなりずっと以前…新鮮な気持ちで今一度、Pearsに挑戦!
30日まで両国のギャラリー緑壱で開催中の、生徒さんたちの作品展にお友達や職場の方やご家族など連日たくさんの方に足をお運びいただいております。ありがとうございます。おかげさまで大変好評! 身近な季節の花や野菜をメインに描いた親しみやすい水彩画に、ふらりと道行く人が入ってこられたり…。私もとてもうれしく思っております。やはり多くの方に自分の作品を見ていただくということ…大変だし、勇気のいることだけど、刺激になるし勉強になるし、楽しい発見もあるし…大事なことだと思います。
この気持ちを自身の個展に引っ張っていって準備も最終ターボ全開にしなくては…もうひと踏ん張り頑張ります!

 

 
 
 

個展より一足先に、水彩画教室の生徒さんたちの作品展が始まる。2年ぶり2回目のグループ展だ。個展とはまた別物の緊張感が…様々な段取りや手配の不備はないか。みんな数点ずつ持ち寄るわけで額縁もバラバラだし、レイアウト、セッティングがバランスよくまとまるだろうか…という不安と、やはり2年前より上手になってるね〜って、教える身としては思いたいではないか!
夕方無事セッティングを終え。ほっと一安心。ばらばらはばらばらなりに、とても楽しくレイアウト。22日の初日を迎える準備は整いました。評価は見てくださる方にゆだねられましたがとても親しみやすい静物、花、野菜、和菓子などの水彩画です。穏やかな秋らしい気候が続きそう、どうぞお出かけください。
両国は近くに国技館、江戸東京博物館などちょっと散策にも面白いエリアです。作品展の詳細はWhat's Newをご覧ください。
◆両国「ギャラリー緑壱」にて
・10月22日(土)〜30日(日)(24・25日は休廊)
・12:00〜18:00 最終日は16:00終了

 

 
 
 

何と学習能力がないのだろう。毎回同じ苦悩にぶち当たる。余裕を持って進めていたのに、個展開催までひと月を切ってまだバタバタしている。
作品を仕上げるかDMの宛名書きが先か…本来もちろん作品制作が何より肝心なのだけど、DM出さなくっちゃねダメだし、カレンダーも作ると決めたのだから頑張るしかないのだから、ぶちぶち言ってる場合ではない!(今日現在宛名書きまだ半分未満…カレンダーも印刷に出せていない…)どうしても欲張って、カレンダーの裏は無くてもよさそうなものなのに、どうせならポストカードになるようにデザインしたり、折角ならワンポイントの絵も加えたくなるし、1色でもいいものをやっぱりフルカラーにしたくなるし、余白があったら文章でもあったほうがいいか?このコラム位のものなら…と絵以外の仕事を自ら増やし、ああ〜自分を追い詰めていく…。
しかし、楽しい食事の約束や合間のウィンドショッピングは、息抜き息抜き!と積極的に実行してるんだけどね、それも大事!「私は後ろを振り返らない女! 違うのよ〜せんせー! 肩こり悪化で首が痛くて、後ろを振り返れないのよ〜」と泣きついて、整体医院でトドのようになったままマッサージ…。
そんなちょっと情けない毎日ですが。きっと大丈夫! きっと間に合う! ギャラリーで記帳していただいた方を中心に、個展のDM順次発送予定です。今しばらくお待ちください。
11月7日〜13日銀座煉瓦画廊で開催です。詳しくはWhat's Newをご覧ください。

 

 
 
 

何も変わっていないようで、自分の中で大きく変わったことがある。今年の初めに「今年は身体のメンテナンスの年」などと、このコラムでも書いていたのだけど、その結果が一つ出たのだ。長年20年…30年…ううんもっと前から患っていたC型肝炎とさよならできたのだ。
最近テレビコマーシャルでご覧になった方も多いと思うけど、C型肝炎はウィルス性の血液感染でキャリアになる病。ウィルス感染…なんて言うと、ちょっと怖いような偏見もあるし、虫歯の治療時にも自己申告しなくてはいけない。どうしてそんな病気になったのか…手術も輸血の経験も無く、ピアスもタトゥーもしていない私は感染の心たりなんかないけれど、時代として小学校の時の予防接種の注射針の回し打ち、もしくは歯医者さんの不衛生な医療器具が疑われる。特に自覚症状もないまま、長年肝臓の数値がちょっと悪い…献血はできない…良い条件の保険に入れない…いつか高い確率で肝硬変や肝臓がんに進行するかも…そんな不安を抱えたまま、年に何度となく血液検査や超音波検査で肝臓の様子見を繰り返してきた。治療法もないわけではなかったが副作用がひどいわりに効果が少ない治療をする気にならず、良い薬の登場を待っていた。それは病気の進行と競争だったけど間に合ってくれた!
副作用も少なく、劇的に効果が期待できるその薬は、1日1錠12週間忘れずに、吐かずに、飲むだけ。その薬1錠の値段は目が飛び出るほど高価なものだったけど最近保険適応になり、市役所へ行ったり保健所へ行ったりして、いろんな助成や申請などの手続きをすることで、桁はずれに尋常な?治療費ですんだ。12週間で「ウィルス検出せず」、その後薬を飲まない状態でウィルスがぶり返さないか毎月血液検査をしてチェック、規定の半年が過ぎた。先月末「C型肝炎をやっつけることが出来ましたよ。大成功だったと言えるでしょう」と先生から言ってもらえた。
寄る年波で、あっちこっちまだまだ難ありだけど。ずっと抱えていた「姿の見えない何となく、ずっしりと重い不安」の一つから解き放されたわけだ。気にかけてくださっていた方にも、良い報告ができて良かったです。心の中で小さなガッツポーズ!…あれ〜? 重い不安が一ついなくなったはずなのに、体重は変わらない…あれ〜〜? そっちのメンテナンスも急がれる。

 

 
 
 

文京区の古民家・国彩館でのワークショップも3回目秋の回が開催されました。思い切り「秋色」を描きたくも、遅れている秋の訪れ。美しく紅葉している花や実を用意するのも大変でしたが、季節感と空間の雰囲気作りもウリのこのワークショップ、スタッフの努力の甲斐もあり、今回も目でも(もちろん舌でも)一足早い秋を楽しんでもらえたようです。ほっ。
墨の特長を少しレクチャー、そのあとは目の前の落ち葉や実を筆の勢いでどんどん描いていく…枯葉の色は微妙で一枚の中に様々な色が潜んでいる。珍しい月桃の実はフォルムがとてもユニーク。しみじみ覗いてみたり触ってみたり…。どんぐりや、とちのみの単純な形がかえって難しかったり…。限られた時間でいつも駆け足なんだけど、皆さんそれなりにいい味の作品に仕上がって集中力による?心地よい疲れとともに帰宅の途に。アンケートにも嬉しいお言葉の数々。私も企画サイドのスタッフもとても喜んでいます。
おかげさまで秋の回も無事終了しました。次回は12月3日(土)すでにお申し込みやお問い合わせも増えているとのこと。ご興味のある方はお問い合わせくださいませ。
しばらくは街路樹の下や公園の脇で、もういらないのに、いい色の落ち葉をきょろきょろ挙動不審に探す癖が抜けないかも〜。

 

 
 
 

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