■2018年1月の「絵てがみコラム」
 

最後の50曲目の前奏が始まった時、12年前に亡くなったファン友達がスッとそばに来たような気がした。「あ〜奈々ちゃん〜見てた?JULIE50周年記念LIVEの大千秋楽だよ。50年だよすごいよね〜。私こんなすごい席で見てるんだよ〜…奈々ちゃんも見てるよね…」
いくつかの場面があった…瞼を閉じれば…ぐっと胸がいっぱいになって涙があふれた。目の前のJULIEも泣いている。小学生のころから続けてきたことだ。「お互い変わりましたね、歳を取りましたね」そのステージの上の老人男子は多くのハートの目をした老人女子に向って、憎たらしい挨拶をしながらも、長い道のりを一緒に歩んできたよね、一生懸命やってきたから今があるんだよね…みんなのおかげだ…という優しい雰囲気に溢れて3階まで終始総立ちの熱いLIVEだった。やっぱり続けるってすごいことなんだとしみじみ思う。それが何であっても。
懐かしい思いが走馬灯のように…と良く表現するけど、そんな気持ちはほんの少しの時間だった。目の前の「今」がすべてでそれこそLIVEの醍醐味だ。NHKホールの最前列ほぼセンター! もう目の前のことを見つめるだけでいっぱいいっぱい! 幸せな時間はあっという間だったけど、まだ道は続く。
どうだ! 50年だぞ! 参ったか! そしてこれからも続くんだぞ!

 

 
 
 

やはり先週は嵐の前の静けさだった…今週は一寸の余地もないほど多忙だ。
先週このコラムでもお知らせした壁画の仕事が始まった。久しぶりの大きな作品作りに張り切ってはいるのだけれど、予想以上にまだまだ工事中。下はコンクリート、窓ガラスもまだ入っていなくって風でブルーシートが揺れている…ほぼ外じゃ〜ん! いやいや作業がしやすいように早々に左官屋さんが珪藻土の壁を塗ってくれて、三脚を私のために残してくれているのだ…。ソファーが設置されてからよりは作業がしやすいよね。電気も工事用の裸電球…背中や腰にホカロン一杯張って、寒くても薄暗くても頑張るしかないのだ! いつも絵を描く仕事は座ってばかりだが壁画は立ちっぱなし、すでに2連チャンで12時間絵筆を持っている…。
ポンペイの遺跡の中に残る壁画を壁画として描いているコーナーに悪戦苦闘! リアルとオリジナルのいいとこどりを試みている。風景のコーナーの方が旅の写真から伸び伸びと描けるような気がする。きっと…。時間との戦いでもあるんだけど通常の講座やイラストのお仕事もあるしね! 寒い寒いなんて言ってられない!
友達も「壁画完成したら、イタリアン食べにかなくっちゃね!」…って言って応援してくれる。私も早く食べたいよ〜! ピザ釜まだ設置されていない…。

 

 
 
 

昼間の日差しは、そんなこの冬一番…とか思わないけど、日が落ちるとグッと冷え込み空気が乾燥していてキーンとするほど。朝は氷点下だと天気予報が伝えている。北国の大雪とは全然違ってこんな寒さなんて!と叱られそうだけどね。
今年も始まって2週間。相変わらずスタートダッシュは遅くモタモタと雑用に追われまだ準備期間という感じ。嵐の前の静けさか…講座やお教室も来週から、それと並行して久しぶりに「壁画」の仕事が入っている。壁画と言ってもレストランの壁の絵。ピザ屋さんの壁に「ポンペイ遺跡」を描くという依頼だ。思えば2006年12月に訪れているナポリ〜ポンペイ。この絵手紙コラムでも描いています(2006年12月のコラム)それを見直したり、その時写した写真の役に立つこと! あの遺跡の圧倒感や、ユニークな近代都市を思わせる街の喧騒や…瞳を閉じると12月の雨上がりのポンペイ遺跡を思い出す。折しも映画「ポンペイ」も地上波初放送で、決してみることのできないヴェスヴィオ火山が爆発する一夜を迫力映像で体験!約2000年前に火山の噴火で焼き崩れ、火山灰に埋もれた町ポンペイ。もちろん映画だからね〜作り物で特殊映像なんだけど。何と!素晴らしいタイミング!としっかり録画した。そして何度も街並みのセットを画像静止してチェックしたりして…遺跡化する前の街並みを想像できるかどうかもきっと筆に現れると信じて…。イタリア好きが仕事や生活にじんわりと良い影響を及ぼし、ガイドブックや専門書の資料写真よりやっぱり描きたいと思う角度で、自ら写真を写しているんですよね〜そのままストレートに画面に向かわせてくれそうです。
その準備中という感じの週末。なのに肝心の絵の具の注文を忘れたり講座用の色の紙が足りなかったり…ダメダメなスタートです。ま〜あったかいおぜんざいでも食べて、本腰入れましょうかね〜。

 

 
 
 

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
この絵手紙コラムも13年目を迎え、干支もとっくに一周してしまいましたがこれからも続けていく所存です。よろしくお付き合いください。
お正月は実家近くの神社に初詣、引いたおみくじは珍しく「大吉」でした。「災い自ずから去り福徳集まり誠に平地を行くがごとく、追い手の風に船の進むがごとく目上の人の助けを受けて喜び事がある。信心怠らず心真っすぐ行い正しくなさい」旅行→行き先に利徳アリ、学問→安心して勉学せよ。病→精神の安定第一。待ち人→来る。恋愛→この人となら幸福アリ…誰?…ざっとこんな感じ。運勢もこの2〜3年はいい感じ。そんないいとこだけ信じて、今年も機嫌よくスタートしようじゃないか!
寒い日が続いています。風邪に気を付けて皆さんも良い仕事始めを!

 

 
 
 

 <<<12月

2月>>> 
 
▲TOP
■COLUMN
●HOME