■2020年9月の「絵てがみコラム」
 

ちょっとイスタンブールに行ってきました…なんて言いたいですね〜。GoToキャンペーンとか言われても、遠出する気にはならず都内の墓参りと義姉のホームに半年ぶりに顔を出したくらいで地味に過ごしている。
そこで思い切ってトルコ・イスタンブールへ…じゃないってば! ここは東京代々木上原の東京ジャーミィ・トルコ文化センター。2月の絵画作品展に出品した韓国の大使館文化院のように日本の中にある小さなトルコである。2000年に開設されたオスマン朝様式のトルコ・イスラムの礼拝場の存在は知ってはいたのだけど、異教徒が礼拝堂に入ることはできないと思っていたので、インスタグラムなどの画像を見て一般に公開されていることを知った。
壮麗な礼拝堂はとても明るく、アクセントの赤や紺色の芸術的な細工がある意味日本的な印象だ。本場トルコのイスタンブールのアヤソフィアやブルーモスクのとんでもないスケールは、怖いほどの天井の高さで薄暗く異郷の地に来たことを思い知らされるが、礼拝を知らせるアザーンの声が響いてもおおらかに公開されている東京ジャーミィは明るい。ハラールマーケットなど食材を売っているコーナーもありお土産を探す気分を味わえた。近旅も楽しい。気分は飛んでイスタンブール!(東京ジャーミィはトルコの文化を紹介する施設でもありますが、もちろん宗教施設です。肌の露出は避け、スカーフで頭髪を覆う必要があります。)

 

 
 
 

このコラムでお出かけしたいな〜外食したいな〜なんてつぶやいたら、あれこれお誘いがあり、ちょこちょこ出かける機会が…。
一足早く、お盆にも行けなかったお墓参りや義姉のホームを訪問したり。久しぶりに友人と会ってお喋り&夕食。半年ぶりぐらいかも…。もちろん気を緩めてはいけないと思いつつも、一人ではなかなかガッツリお肉を食べたりしないので久々の再会を祝してイタリアンのメインは「国産牛肉ハラミのタリアータ」を注文。舌鼓を打った。
よくイタリアンレストランに行ってもピザやパスタだけでメインを食べない人も多い。ランチや夜でも一人ではボリュームのあるセコンド・メイン料理を頼まないけど、複数でのディナーはパスタを2種類3種類ではなくお魚か肉のセコンド・メイン料理を注文したい。特にタリアータがお薦めだ。イタリア語で「切る」という意味だが、その日のお薦めの肉を焼いて食べやすく少し薄めにスライスされた牛肉がたっぷりの野菜とサラダのように盛られて、パルメジャーノレジャーノが添えられていたりグリルされた野菜と盛り付けられたり…。早い話が薄切りのビーフステーキで食べやすく美味しい! やはりメインを食べるとああごちそうを食べた!とお腹に対して説得力が違うのだ。

 

 
 
 

久しぶりの芸術鑑賞、パナソニック汐留美術館で開催中の「和巧絶佳」展を見てきた。令和時代の超工芸とサブタイトルがついている。若き工芸家たちの匠の技を超越した、コンテンポラリークラフトだ。
陶芸、磁器、革工芸、ガラス、エポキシ樹脂、鉄、漆、木、アルミニウム…何がどう凄いのか理解するのに少々時間がかかる程、繊細、技法の駆使、何? どうなってるの? 信じられない…。自分の制作コンセプトとかけ離れたその作品群は圧倒的だった。興味のある方は是非。(9月22日まで開催中)
すっかり引きこもって、さりとて自主的にコツコツの制作に励む…という気にもなれず、刺激を求めて歩き回ることもできずうつうつとした日々を過ごしていたので、本当に久々の「外の刺激的な空気」だった。たまには必要…分かっていながらなかなかね〜〜そろそろ、目を覚まさなくては…。

 

 
 
 

最近やたら見かけませんでしたか? 道端にユリの花。よその庭からもはみ出た背の高いひょろ〜っとしたユリの花。高いものは2メートルくらいに育っていた。空き地や駐車場の隅や工事中のマンションの猫の額のような足場の脇から突如咲き出して、え?!こんなところに?と驚かされた。花のサイズも15cm〜20cmくらいで割と大きく、細い茎や葉に比べたらやたら目立つ。わざわざ花壇に植えた様子はないが草花にしてはゴージャスだ。ちょっと調べてみたら「タカサゴユリ」という名の台湾原産の鉄砲ユリに似た種とのこと。繁殖力も旺盛で盛夏に外側に細い薄紫・薄紅色の線が入った白い花を咲かせる…。気温も台湾化してるということ? 確かに残暑厳しすぎる8月の終盤、堂々と咲いて9月に入ったとたんパタパタと散ってしまった。台風が来る前に夏の終わりを告げるように茎だけ残して…。
さ〜て、9月は総理大臣が変わるくらいで特に自分の変化は無く、相変わらずの引きこもり生活だけど、そろそろ誰かバトンタッチしてくれないかな〜外に出たいよ〜都心でランチしたいよ〜美術展とかもちょっと見に行きたいな〜どうぞご勝手に!と言われそうだけど、不要不急なことは何もなく、毎日通勤必須の人々に比べたら「はい!大人しくじっとしてます係り」を担当してきたけど、担当を変わってあげると言ってくれる人は誰もいない〜! こういう不要不急な人が外に出ないと経済が動いていかない気がするんだけど〜気が緩んでる〜って言われちゃうのかしら?
そんな中でも作家仲間の展覧会のDMが届く。偉いな〜頑張ってるんだな〜ちょっと落ち込む…9月。

 

 
 
 

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