■2021年2月の「絵てがみコラム」
 

Eテレの番組「趣味どきっ! 名画に学ぶにっぽん筆ペンイラスト」も4回の放送を終えいよいよ後半戦だ。第5回からは水筆ペンやカラー筆ペンも登場する。
道具から入るって感じでバッチリ揃えないと始められないという人が多いようだけど(私は余り道具にこだわらない人で、プチ筋トレ10年続けているのに運動靴は小学生の上履き、トレーニングウェアは5年物のトレパンだけで有名ブランドのウェアとは無縁だ)カラー筆ペンは結構高額なので、家に水性のカラーサインペンや筆があればそれで試してみるのも一つだ。もちろん絵の具と筆があればそれでも充分! 3月3日放送の「尾形光琳の紅白梅図屏風」、丁度ちまたは梅満開!いいタイミングですね。是非ちょっと描いてみましょう! 梅一枝描けると葉書や箸袋などにちょっと描き添えられて季節の風情を楽しめますよ。…とはいえ25分番組では紹介しきれないので、前回の若冲の野菜涅槃図ももっといろいろ野菜を描いたのに〜残念! 大分カットされちゃってました! 録画や再放送やNHK+で、もうちょっと絵を描く時間を延長して試みてほしいなと思います。
来週はもう3月か〜〜早いですね〜〜コロナ感染者数は少し減っているようですが、あまり油断しないで元気に楽しい春を迎えましょう〜! 各「モダン絵てがみ」の講座は春のキャンペーンで入会金割引など実施中。詳しくはWhat's Newより各カルチャースクールにお問い合わせください。
「筆ペンイラスト」の講座開講のお話はいくつかいただいていますが、まだ決定していません。ご了承ください。

 

 
 
 

人気の鳥獣戯画2回を終えて、次は伊藤若冲です。講師を務めているEテレの「趣味どきっ!」名画に学ぶにっぽん筆ペンイラストの4回目。
伊藤若冲と言えば超絶技巧の精密な鶏や動物など、鮮やかなものが有名ですが、私が選んだのは「果蔬涅槃図」通称若冲の野菜涅槃図。お釈迦様の周りに集まる弟子たちを野菜や果物で表現したユニークな水墨画だ。若冲が京都の錦小路の青物問屋の息子という環境も、当時としては珍しいんじゃないかな〜と思う南国のフルーツなどが登場する所以かと。母の死と家業の繁栄を祈った物か…という説もある、資料画集を見た時にああこれを描いてみたい!と思ったのだ。墨の濃淡だけの通常の水墨画とは違った苦労をすることになるけど、薄墨の筆ペンと黒の筆ペンで途中のグラデーションも頑張って表現してみよう! もちろん墨と筆がある人は水墨画として取り組んでいただいても。身近な野菜や果物をこの際いろいろ描いて並べてみるのも楽しい。時代を超えて、だんだんモノトーンのPOPなイラストに見えてくるから面白いと思うんだけど…。放送は24日水曜日Eテレ21:30〜21:55です。
そうそう! 昨年コロナの緊急事態宣言下で延期になった東京国立博物館での「国宝・鳥獣戯画のすべて」展が4月13日〜5月30日に開催されることに。ひゃっほ〜!! 一足早く東博に行った友人から、東博本館のミュージアムショップに、すでにEテレのテキスト本「名画に学ぶにっぽん筆ペンイラスト」並んでたよ!と嬉しい報告が。

 

 
 
 

昨年の2月にパリに旅立っていた一枚の絵が帰ってきた。思えば華やかな気分で共に旅するはずだった一枚の絵だ。6月にパリのお洒落なマレ地区のギャラリーで開催されるはずだった日本のアートを紹介する展覧会にエントリーして、できれば母など連れてその展覧会を見にパリに行くなんていいじゃないか〜と。自分にとっても記念の年だった2020年、思い切りの自己演出を楽しむはずだった。
そこに全世界的な新型コロナウィルスの感染爆発! パリも大変なことになってしまった。当然展覧会は延期になりパリに行くことなんて叶わなくなった。展覧会は少し感染者数が落ち着いた秋に開催されたが、見に行くこともできず、オリンピックを見据えたホストタウンを描いた東京の絵は特に入賞することもなく、数枚の会場写真とちょっと気の利いたおみやげと報告書が先に送られてきた。
そしてちょうど旅立ってから1年たったころ、その1枚の絵が帰ってきた。梱包をほどいて額をきれいに乾拭きしながら、「お帰り〜一人で?PARISに行って来たんだね〜見に行ってあげられなくってごめんね〜どうだった?パリは、一人で心細かったでしょう〜」思わず心の中で話しかけてしまった。なんだか不思議な気分だ。こんなにどこへも行けない引きこもりのような毎日なのに、この絵はPARISに行ってパリの倉庫で眠りPARISのギャラリーに飾られ、また長旅をして帰ってきたのね。お疲れ様! 昨年唯一の旅の話。
さて、Eテレの「趣味どきっ!名画に学ぶにっぽん筆ペンイラスト」は2月17日・第3回「鳥獣戯画」の後編です。絵巻物らしく背景の練習やストーリー性を肉付けして行きます。お楽しみに!

 

 
 
 

2月3日からいよいよEテレの「趣味どきっ! 名画に学ぶ にっぽん 筆ペンイラスト」が始まりました。見ていただけましたか? どうですか〜? お陰様で、見たよ〜、本買ったよ〜、筆ペンもバッチリ用意して待ち構えていたよ〜と、やる気満々のメールやLINEを沢山頂きました! 5日のNHK総合の再放送は国会中継で飛んでしまいましたが、NHK総合の再放送の予定は国会中継やスポーツ中継、災害の速報特番などで中止はたびたびあるそうです。こちらはあてにせずに、Eテレの再放送・翌週水曜日の11:30〜11:55、もしくはNHKプラスの見逃し放送をご覧ください。
という訳で無事?スタートいたしました。25分の番組時間はあっという間で描き切れないですよね? 実際は2時間以上かけて撮影しています。録画を見ながら仕切りなおしたり、放送終了後も引き続き描いたり、ゆっくりペースで楽しんでいただければ嬉しいです。
そして第2回は鳥獣戯画、私も大好きな画題です。鳥獣戯画は2回にわたり取り組みます。1回目の国芳の猫と違って、「躍動感のある線」をテーマに筆ペンらしい強弱を練習します。楽しみにしていただければと思います。
ちょっと風が春めいてきましたね。花粉が…ちょっと目がかゆいかも。先日やっと行きたい行きたいと思っていた現代美術館での「石岡瑛子展」に行ってきました。PARCOのポスターなど尖がったアートディレクターの仕事がキラキラしていた時代。その輝きを今に伝えるかっこいい展覧会。あのころ丁度渋谷の専門学校・桑沢デザイン研究所に通っていた私はPARCOの前は通学路、懐かしくいろいろ思い出しちゃいました。あれからウン0年くらい〜〜〜〜きゃあ〜〜〜!

 

 
 
 

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